Catch the shooting star....
レオニズの1個体を捕獲した。
超伝導の捕虫網に1万mの板をとりつけて
西南西から東北東に振った。
捕らえた流星を
マイスナー効果の虫かごに入れて持ちかえり
直径3kmのサイクロトロンに放流した。
彼はそこが気に入ったとみえ、
毎秒24回転で駆け回った。
さて、餌は何を与えよう?
いろいろ試したが、7千ガウスの磁力線が彼の好みのようだった。
何日かすると、彼は人間に興味を示し始めた。
私が加速器の測定室に入ると、
リングの反対側にいても飛んでくるようになった。
プラズマの尾を振って耐熱ガラスにじゃれつく姿は
とても愛らしいものだった。
ある日、私は実験を試みた。
彼に音楽を聴かせるのだ。
真空のサイクロトロン内に
マイクロ波に変換したクラシックを流した。
曲はホルストの組曲「惑星」。
彼は大変喜んで加速器のトンネル内を飛び回った。
プラズマの尾は2500mにまで達した。
しかし、そのとき
あまりにはしゃいで軌跡を乱した彼は
白いトンネル壁に衝突し、拡散してしまった。
残ったのは黒い焦げ跡と
彼の核だったコンマ1gのチリ粒子だけだった。
私は研究材料を失った。
しかし、研究心とはちがう心のどこかに
もっと大きな穴があいてる気がした。
あれから 33年・・・
今夜はギターでも弾きながら
狂宴の星空を眺めようか・・・。
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